オンキヨーマーケティングとオンキヨーサウンド(株)が、2月8日に事業を停止し、自己破産申請の準備に入ったのだそうです。
オンキヨーマーケティングは、12月にオンキヨーマーケティングジャパンとして設立し、2015年3月に親会社・オンキヨーホームエンターテイメントによるパイオニアグループからの家庭用AV事業およびヘッドホン関連事業取得に伴い、新たに「パイオニア」ブランドの製品販売をスタートさせ、オンキヨーグループの1社として国内で「オンキヨー」及び「パイオニア」ブランドを中心としたAV機器・周辺機器の販売を手掛け、2016年3月期には年売上高約132億2100万円を計上していました。
一方のオンキヨーサウンドは、2020年10月にオンキヨーホームエンターテイメントの100%出資子会社として設立し、車載用や家電用のスピーカーをOEMで受注し海外のグループ会社で製造を行っており、オンキヨーグループとして長年積み上げてきた音響関連のノウハウを背景として、各メーカーの仕様に基づいた車載用スピーカー、家電用スピーカー、スピーカー部品、アンプなどオーディオ製品、オーディオ・パソコン製品など「音」に関連する製品を取り扱っていて、グループのブランド力を背景に国内外の自動車メーカーや家電メーカーなどに販売しており、設立1期目となる2021年3月期(6カ月変則決算)には、売上高約13億7600万円を計上していました。
しかしながら、各種オーディオシステムなどホームAV製品の需要が低迷する中、グループ全体でヘッドホンやワイヤレスイヤホンといった製品群を抱えるデジタルライフ事業の拡大に努めていたのですが、大きな業績改善とは程遠く、親会社であるオンキヨーホームエンターテイメントは債務超過を解消できず上場廃止基準に抵触し、2021年8月1日付でJASDAQ上場廃止となっていました。
その後、家庭向けAV事業を売却し、両社とも新規事業を模索しながら事業を継続していたものの苦しい資金繰りは改善することなく、今回の事態となり、負債は2021年9月末時点でオンキヨーマーケティングが約3億2500万円、オンキヨーサウンドが約20億9400万円で、2社合計約24億1900万円となっていました。